朧の清水

 大原バス停から西へ、寂光院に向かう静かな在所の小道に沿って朧の清水があります。

建礼門院が寂光院へ入寺の道すがら、春の朧月夜にこの泉に写るやつれた自分の姿を見て
嘆き悲しまれたと伝えられています。

 春雨の中に朧の清水かな  蕪村

大原女の姿は、建礼門院に仕えた阿波内侍の装束を今に伝えるものといわれますが、
山里に広がる大原ののどかな風景は、私達を平家物語の世界へ誘います。