橦木町郭入口

 道路左右に建てられた2本の石柱は、華やかな昔をしのぶにはあまりにもわびしく感じられます。

慶長9年(1604)に開設された遊郭橦木町は、伏見から京都、大津への分岐路にあたり、
元禄の頃(
16881704)は大石内蔵助が山科閑居から敵を欺くためにここ「よろづや」へ通うなど
大変な賑わいをみせました。
内蔵助が祇園一力で遊んだというのは芝居のお話で、
歌舞伎では橦木町よろづや(万屋)の「万」を一と力に分けて場所も祇園に設定されています。
この奥には橦木町の歴史を伝える「橦木町廓の碑」と「大石良雄遊興の地 よろづや」の石標が残されています。