浄土院 伝教大師廟

 東塔根本中堂から山間の道を北へ、10分余りたどると浄土院へ出ます。
伝教大師の眠るこの地は森閑と静まり、比叡山で最も清浄な霊域とされています。

廟前に見える籠山行中の黄衣の僧は、今も生ける伝教大師に仕えるごとく
毎朝
3時に起床し、食事を大師に献じ、寺の清掃、坐禅、勉学の日課を一日も休むことなく勤めています。
さらに
12年間の籠山行に入ると、下山することも許されず、
テレビ、新聞もない世俗を離れた厳しい修行が続きます。
どのような不器用な者でも、ひとつのことに
12年間徹すれば何かが得られるとの
最澄の教えは今も籠山行として実践されています。