石村亭庭園
        
 庭の奥には滝組があり、流れ出る水は添水を通って池にそそいでいます。
石村亭の名のごとく園内には白川石、貴船石を初め各地から集められた趣ある石が配され、
ところどころには石像羅漢の姿も見られます。
池にかかる土橋は母屋から、書斎、茶室、四阿を結んでいます。
築山に上るとすぐ隣の糺の森が借景となって市中とは思われぬ庭の広がりを見せています。
志賀直哉、吉井勇、武者小路実篤、川田順など多くの文人も潺湲亭を訪れています。
この林泉を愛した谷崎は、3番目の夫人となった松子さんらの家族ともども一時は7名の大所帯でここに暮らしていました。