谷崎の書斎

池を隔てた離れが谷崎の書斎です。
玄関を入り6畳の間に続き、写真の書斎8畳の間があり、
その奥に見える洋室は谷崎が昭和28年に増築し、編集者たちとの打ち合わせに使っておりました。
古風な椅子も当時のままのもので、書斎の額「潺湲亭」の字は谷崎の中国の友人銭痩鉄氏の揮毫です。
ここで、「少将滋幹の母」、「潤一郎新訳源氏物語」、「鍵」、「夢の浮橋」などの名作が生まれました。
谷崎はこの書斎が仕事場であり、私生活の場と区分して毎日朝5時から夕方5時までここに籠り、
「只今執筆中」の札がかかると松子夫人さえ立ち入れなかったといいます。