乙女ヶ池

乙女ヶ池はJR湖西線高島駅の近くにあり、琵琶湖の入江に続く内湖の美しい風景が広がります。
この地は古来大和と北陸を結ぶ西近江路、若狭路の分岐点にあたり、
天然の良港は水陸交通の要衝の地でもありました。

672年の「壬申の乱」では、背後の三尾山に近江朝軍は陣を敷き、ここは戦場となりました。
764年恵美押勝(藤原仲麻呂)は、孝謙太政天皇の寵愛を受けた僧道鏡の追放を図り失敗し、
越前に逃れる途中ここ「勝野の鬼江」で一族とともに斬殺されています。

又万葉集にはこの辺り「香取の海」として多くの歌に詠まれ、池畔に万葉歌碑があります。



万葉歌碑  大船の 香取の海に 碇おろし いかなる人か 物思はざらむ