補陀落寺 小町の供養塔

鞍馬への街道、洛北市原野に通称小町寺と呼ばれている補陀落寺があります。
正面石段の上に見える五層の石塔が小町の供養塔です。

小町は放浪の末老いてこの地で亡くなり、
「吾死なば焼くな埋めな野にさらせ 痩せたる犬の腹肥やせ」と辞世の歌を残し、
骸は野に放置されていたのを恵心僧都源信がここに葬ったと伝えます。

境内には、この他小町の髑髏からススキが穂を出していたと伝える穴目のススキ、
小町老衰の像、姿見の井戸などがあります。
謡曲「通小町」では、八瀬の里に現れた小町と少将の亡霊が百夜通いの様子を語り、
僧の読経に二人は悟りを開いて仏道に入っていきます。

 補陀落寺 小町姿見の井戸                  深草少将の墓