小町双紙洗水遺跡

堀川通りから一条戻橋を東へ、3筋目の南北の細い通りが小町通りで、
西北角に双紙洗水遺跡と記された小さな石碑があります。

謡曲「草紙洗小町」には、御所清涼殿で催された歌合わせで、
六歌仙のひとり大伴の黒主は小町と競うことになり、
あらかじめ小町の歌を盗み出し、手許の万葉集草紙にそれを書き加えます。

当日小町の披露した歌は、古歌として既に万葉集に記載されていると、
黒主は天皇の前で小町に難癖をつけます。
しかし、小町がその草紙を水で洗うと、新しく墨で書き加えたこの歌だけは消えてしまい、
小町は自作であることを証明します。

小町の墓は全国各地にあります。
深草少将ゆかりの欣浄寺は、四季散策32「墨染めを訪ねて」に取り上げています。


一条戻橋                            現在の清涼殿