三栖閘門からの展望

 閘門の両側の塔の中には階段があり、事前の申し込みによって展望台へ上ることができます。
 地上12mの閘門の上からは洛南の景色が四方に広がり、
東には宇治川に架かる近鉄の半円形の鉄橋が眺められます。
この澱川橋梁は昭和3年に完成したトラス式橋で、全長165mの間に橋桁が一つもなく、
当時東洋一の吊橋とも言われました。
近くに工兵隊十六大隊が駐屯し、渡河、架橋演習に邪魔になるため橋桁の設置が許可されなかったのです。

 眼下宇治川の対岸に葦の広がる草原は野鳥の宝庫で、
夏になると雛から育った若い燕達は町の軒先を離れ、ここに集団でねぐらを作ります。
夕暮れには群れをなして帰ってくる燕の姿が見られるそうです。

             展望台から葦原と淀川下流を望む                    展望台から北方を望む