清水(しょうず)の桜

 海津の町はずれ、敦賀へ抜ける七里半越えの道を少しそれた村の墓地にこの桜があります。
 大きく枝を張った樹齢300年を数える桜は、県下最大級といわれるエドヒガン桜の巨木です。

 満開を迎えた写真の花は白く写っていますが、
3〜4分咲きの頃の花は真紅の燃えるような華麗さを見せます。 

江戸時代加賀藩主前田公がその美しさに見とれ、幾たびも振り返ったので「見返り桜」とも呼ばれています。
 水上勉の小説「桜守」には、主人公である京都の植木職人弥吉が「清水の桜」に魅せられ、
この桜の下に葬られることを願い、叶えられる話が描かれています。


清水の桜                              清水の桜