常盤 源光寺 
 
 嵐電常盤駅を少し南に入ると、ささやかな尼寺源光寺があり、
常盤谷地蔵が祀られています。

周山街道の入り口にあたり、六地蔵の内一番小柄なお姿から
末っ子を意味する「乙子地蔵」とも呼ばれています。
  
地蔵菩薩と言えば地獄からの救済ばかりでなく、地蔵盆で知られるように子供の守り仏として、
昔から賽の河原の和讃にも歌われています。

親に先立って亡くなった子供たちは、三途の川の賽の河原で親兄弟をしのんで、
小石を積んで石塔を作ります。
しかし、鬼が出てきて積み上げた石塔を壊し、
また子どもたちは泣く泣く積み直し、それを繰り返します。
その時、地蔵が現れ親の代わりとなって子供たちを救ってくれるのです。

「父上恋し、母恋し、恋し恋しと泣く声は、この世の声とはこと変わり、悲しさ骨身を通すなり……」
悲しい和讃は続きます。

 常盤谷地蔵                              源光寺 山門