本福寺(千那寺)

琵琶湖大橋の西のたもとに、中世の琵琶湖を支配した
湖族の町、堅田があります。

寛正6年(1465)比叡山の衆徒に京を追われた蓮如は、
ここ本福寺に身を寄せ本願寺布教の拠点としました。

本福寺11世住職千那は、
芭蕉が初めて近江を訪れた時に入門した湖南蕉門の古参です。
芭蕉も堅田の風光を愛で3度訪れていますが、
元禄3年(1690)秋 千那邸で風邪をひいて伏せり
旅寝のわびしさを落雁に託して詠んだ句が、本堂の後ろの句碑に刻まれています。
    病雁の夜寒に落ちて旅寝かな  芭蕉

 境内には芭蕉を初め、千那、丈草などの句碑が並んでいます。

           病雁の夜寒に落ちて旅寝かな 芭蕉         しぐれ来や並びかねたる魦船(いさざふね)  千那

            

 境内の句碑  右端の石に芭蕉の絵像が彫られています              蓮如遺愛の梅