堅田十六夜の弁(いざよいのべん)
浮御堂から湖岸に沿って北へ300mほど行くと十六夜公園に出ます。
春は枝垂れ桜と柳の緑に囲まれ、
芭蕉の俳文「堅田十六夜の弁」の碑があります。
元禄4年(1691)の秋、大津に居た芭蕉は湖南の門人たちと仲秋待宵の月を楽しみ、
翌名月の夜は、義仲寺無名庵での観月の宴のあと、琵琶湖の月を見んとて舟遊びに興じています。
そして十六夜の今宵、「望月の残興なほやまず」と記し、
舟で堅田の浦まで漕ぎ寄せ、「酔翁、狂客月に浮かれて来たれり」と
予告もなく竹内成秀を訪ねました。
「やがて月雲外に離れ出でて、金風、銀波、千体佛の光に映ず」とその夜の風光を描き、
亭主成秀は「興に乗じてきたれる客を、など興さめて帰えさむや」と
芭蕉たちを岸に上げてもてなしています。
近くの堅田漁港には「海士の屋は小海老にまじるいとど哉」の芭蕉の句碑もあります。
芭蕉 十六夜の弁の碑 十六夜公園
湖岸の水鳥 海士の屋は小海老にまじるいとど哉 堅田漁港 芭蕉句碑