廬山寺 紫式部邸址
廬山寺は御所の清和院御門を出てすぐ東にあります。
平安朝の頃、紫式部の曾祖父藤原兼輔(堤中納言)がこの地に屋敷を建てました。
紫式部はここで育ち、夫藤原宣孝を迎え、結婚生活を送っています。
夫の死後は一人娘である賢子(大弐三位)を育てながら、
「源氏物語」や「紫式部日記」を執筆いたしました。
源氏物語誕生の地でもあります。
廬山寺は天正年間(1573〜1593)に秀吉によって、
船岡山のふもとからここへ移ってきました。
源氏庭と名付けられた庭園は、平安朝の趣を伝えて白砂に苔で源氏雲を配し、
夏には桔梗の花が咲き彩りを添えます。
源氏物語にある朝顔は、今の桔梗を意味します。
歌碑には紫式部「めぐりあひて見しやそれともわかぬ間に 雲がくれにし夜半の月影」と
大弐三位「有馬山いなの笹原風吹けば ゐでそよ人を忘れやはする」の二首が刻まれています。
源氏の庭
廬山寺 山門 元三大師堂