千本ゑんま堂(引接寺) 紫式部像

ゑんま堂狂言で知られる引接寺には、紫式部の供養塔と像があります。
本堂には閻魔大王が祀られておりますが、
紫式部が色恋物語を書いて人の心を迷わせた罪で地獄に落されようとした時、
小野篁が閻魔に取りなして紫式部を救ったという伝説があります。

十重の石塔はその伝説に基づき、紫式部を地獄での責め苦から救うため、
至徳3年(1386)に円阿上人が建てたもので、重文に指定されています。

境内の普賢象桜は花弁の先に二本の葉が伸び
あたかも普賢菩薩の乗る象の牙に見えるところから名付けられています。
後小松天皇の薦めでゑんま堂を訪れた足利義満は、満開のこの桜を見て絶賛しています。
 
また堀川通に面して北大路の少し南にある島津製作所の一角には、
紫式部と小野篁の墓が並んであります。

                  本尊 閻魔大王                         紫式部供養 十重塔   

             

            後小松天皇ゆかりの普賢桜                 左奥 紫式部の墓  右奥 小野篁の墓