占出山  旧品「日本三景」と「三十六歌仙」

京都らしい路地の奥に占出山の会所があり、
浴衣姿の子供たちが安産のお札を売る可愛らしい童歌が聞こえてきます。

ご神体の神功皇后が身重の体で朝鮮へ出兵された時、
九州肥前の松浦で鮎釣りをして戦勝を占われたという故事に由来します。
戦に勝利を得て凱旋し、応神天皇を無事出産されたので、この山には安産のご利益があります。
巡行日の籤に占出山の順番が早いと、その年は安産だといわれます。
鮎を釣って占われたところから、魚偏に占うと書いて鮎という字になりました。

前懸、胴懸は「日本三景」の綴錦で構成され、
その上に飾られる水引は「三十六歌仙」の刺繍です。
小野小町、紀貫之らが描かれた「三十六歌仙」は、天保2年(1831)の作で、
今年8000万円の製作費をかけて、龍村美術織物の監修で新調復元されました。
「日本三景」も近年に復元されています。

ここで宵山に売られる「吉兆鮎」の和菓子も人気があります。
  

復元の装飾品 前の太刀は三条宗近作の国宝             安産のお守りを売る子供たち

          

会所への露地入口                         占出山の巡行