孟宗山

孟宗山には、中国24孝の一人孟宗が、
病気の母のために冬雪中に筍を掘り当てたというお話があります。
ご神体の孟宗は、七条大仏師康朝左京の作といわれ、左手に雪をかぶった筍、右手に鍬を持っています。

見送は竹内栖鳳の「叢竹図」です。
絢爛たる山鉾の懸装品の中で、唯一墨絵で描かれた品格の感じられる作品です。
その隣には平山郁夫の胴懸「砂漠を行く 日・月」 2枚があります。

山鉾の懸装品には、西洋のタペストリーを初め、
ペルシャやトルコなど各地の絨毯、インド更紗、中国の綴錦や刺繍、朝鮮の軍旗など
16〜19世紀の世界の染織品が集まり、まさに動く美術館です。

伝承されている懸装品は、舶来の織物に限らず、
日本の染織品、工芸品にも江戸時代以降の最高の技術が伝えられています。

そして今新調され、復元される懸装品も、現代の最高技術を駆使した美術品であり、
いずれも後世に20〜21世紀の名作として伝えられてゆくものばかりです。

竹内栖鳳画「叢竹図」          ご神体 孟宗 七条大仏師康朝左京

             

胴懸 平山郁夫画 「砂漠らくだ行 月・日」                    孟宗山の巡行