御香宮 おそらく椿

3〜4月の頃、「おそらく椿」は境内参道の左、
土塀越しに純白や薄桃色の可憐な花を見せます。

伏見奉行であった茶人小堀遠州が、
これほど見事な椿はないと言ったことから名付けられました。
樹齢400年、秀吉が伏見城建設時に全国から集めた茶花の名残です。

表門をくぐるとすぐに天明義民の碑があります。
天明年間(1781〜89)伏見奉行小堀政方の暴政を幕府へ訴え、
町民の苦難を救った文殊九助ら7名の義挙をたたえた顕彰碑です。

その前の参道にある石燈籠は、
大丸の前身で伏見発祥の大文字屋下村家寄進になるものです。

絵馬堂には左甚五郎作との伝承をもつ猿曳きの絵馬があります。
諸国を廻る猿使いが御香宮に来て急な病に倒れた時、
猿がここの香水を運び病が治ったといいます。

弁天堂の池に架かる石橋は、常盤井の井筒です。
常磐御前が牛若丸らを連れて大和へ落ちる途中、
この井戸で休んだと伝えられています。

 天明義民の碑                      左甚五郎作 猿曳きの絵馬

       

 大文字屋寄進の燈籠                        常盤井の橋