後宇多天皇陵

広沢の池に沿って、コスモスの咲く小道を北へ辿ると
、西には刈り取りの終わった田園が伸びやかに広がり、愛宕の山並みもすぐ近くに見えます。

やがて嵯峨野にふさわしい竹藪の中に、後宇多天皇陵が見えてきます。
御陵の前の池は森閑として、黄色や赤の紅葉の色がいっそう深みをおびて感じられます。

91代後宇多天皇は父亀山天皇の譲位を受けて、8歳で即位されます。
21才の時持明院統の伏見天皇に譲位、
その後、大覚寺統に皇位が戻ると後二条天皇の院政にあたられます。
徳治2年(1307)上皇は仁和寺で落飾、大覚寺に入り御所とされ、お寺の復興にも尽くされました。

しかし、再び大覚寺統の我が子後醍醐天皇が即位すると、
世はまさに南北朝混乱の時代へと向かいます。

後宇多法皇は元亨4年(1324)大覚寺御所にて崩御されました。

 後宇多天皇陵の池                          境内の紅葉 
          

北嵯峨の秋の夕暮れ                       後宇多天皇陵参道から