立本寺 枝垂れ桜

千本釈迦堂から七本松通りを南へ歩いて、10分余りの所に立本寺があります。
山門をくぐると境内には枝垂れ桜、染井吉野、山桜、紅枝垂れなど40本ばかりの桜があり、隠れた桜の名所です。

鎌倉時代に日像上人によって創立された日蓮宗の寺院で、1708年にこの地へ移ってきました。
立本寺の20世日審上人の母は、上人を身ごもったまま急な病で亡くなり、遺体は埋葬されました。
ところが夜になると墓地に赤ん坊の泣き声が聞こえ、
塚を掘り起こしてみると壺の中から赤子が出て来て、
後の日審上人になったという「幽霊子育て飴」の伝説がここにもあります。

また横の墓地には、京の豪商灰屋紹益の墓があります。
六条柳町の名妓2代目吉野太夫を後の関白近衛信尋と争い
、吉野を正妻にしたというロマンスで知られます。

石田三成の武将島左近は、関ヶ原の戦いに敗れて密かに立本寺に逃れ、
余生をこの地で送ったと伝えられ、寛永9年(1632)没と刻まれた島左近の墓があります。

  立本寺山門の桜                         立本寺庭園 

          

 灰屋紹益墓                              島左近の墓