坂本 日吉大社

これまでの歴史において、足利将軍はめまぐるしく近江と京都を行き来しています。
その近江の入り口となったのが坂本です。

室町時代、坂本は比叡山の門前町であり、
また湖上を経て京へ搬送される物資の港町としても栄え 京、堺に次ぐ大きな町でした。
今も残る古い町並みに、坂本の昔の姿がしのばれます。

13代義輝は日吉神社で元服し、将軍宣下を受けています。
また、義輝の父義晴は坂本の近く穴太で、京都への復帰を望みつつ果たせぬまま亡くなりました。
今、穴太の旧道沿いの小さな地蔵堂の裏に、訪ねる人もなく義晴の供養塔が置かれています。

坂本から京への志賀越えの古道には、
 かって近江へ落ち行く将軍兵士たちの悲哀が漂い、
またある時には京へ攻め上る兵士の歓声がとどろいたことかと思われます。

15代義昭が最初に近江に住まいした守山の矢島御所など、
足利将軍ゆかりの地は近江の各地に今も残されてます。

東本宮楼門                        穴太 足利義晴終焉の地   

           

坂本の町並み                            坂本から京への旧道