長刀鉾 稚児

7月に入ると、梅雨明けを待ちかねて京の巷には祇園囃子が流れ、祭りムード一色に包まれます。
祭りの起源は古く、平安時代の末、毎年夏になると疫病が流行り、
それを怨霊の祟りと考えた人々が
飾りや芸能で霊を慰め疫病退散を祈ったことに始まるといわれます。

長刀鉾は鬮(くじ)取らずで、いつも巡行の先頭にたちます。
そしてこの鉾だけは昔の伝統を守り生き稚児が乗っています。稚児には10万石五位の位が授けられます。

鉾の巡行時には四条麩屋町の角で、稚児は四条通りを横切って張られた注連縄を切り、
祭事のクライマックスを迎えます。

鉾の上に取り付けられた長刀は、巡行中刃先が八坂神社と御所の方に向かないように取り付けられています。