薬樹院 太閤桜
坂本の4月は日吉大社参道の桜が華やかに咲きそろい、
山王祭の稚児行列や神輿が通るころにはクライマックスを迎えます。
その参道の手前、石の鳥居を右に折れると薬樹院があり、
参道よりも一足早く太閤桜が満開となります。
薬樹院は坂本に56ケ寺ある比叡山延暦寺の里坊の一つです。
もと薬樹院は山上にあり、施薬院全宗が住持をしていましたが、
元亀2年(1571)織田信長による比叡山焼き討ちにあって焼失、
全宗は還俗して漢方医学を学び医師となりました。
さらに全宗は秀吉の侍医に取り立てられ、側近としても活躍、
秀吉からこの地に薬樹院の再興を許されました。
この太閤桜はいつ植えられたか定かではありませんが、
秀吉ゆかりの寺として、その滝のように優美なしだれ桜を太閤桜と呼んでいます。
薬樹院 山門と太閤桜 日吉大社参道のしだれ桜
日吉大社参道