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善水寺

 近江の湖東三山に対し、湖南市には善水寺、常楽寺、長寿寺の湖南三山があります。
 善水寺は今年6月に秘仏「本尊薬師瑠璃光如来」の特別公開が行われました。

 このお寺の歴史は、奈良時代に開かれた和銅寺に始まります。
その後、平安時代の初め最澄が比叡山延暦寺を建立のため、
その用材を求めてこの地を訪れました。
その時境内の百伝(ももつて)の池から1寸8分の薬師如来が現れ、
そのお姿を本尊として天台宗のお寺としました。

 桓武天皇が御病気になられたとき、最澄はこの百伝池の霊水を献上し、
病が平癒したので天皇から善水寺の名を賜りました。
今「善水元水」として名残を伝えています。

 檜皮葺の屋根が優美な曲線を描く本堂は、南北朝時代の建築で国宝に指定されています。
 本堂に入ると仁王像が2体据えられており、
その奥にはご本尊薬師如来を中央に梵天、帝釈天、四天王が並び、
そのいずれもが平安時代の作で重要文化財に指定されています。

  善水元水                             百伝池       

          

元三大師堂                               庭園