八坂庚申堂

庚申堂は東山通から、八坂法観寺の五重塔へ抜ける
小路をたどり塔の手前にあります。

門を入ると正面奥の本堂には、すだれのごとく可愛い括り猿が吊り下げられ、
本尊青面金剛(しょうめんこんごう)が安置されています。

庚申信仰というのは、庚(かのえ)申(さる)の日
体内にいる三尸(さんし)の虫が夜中人の寝ている間に体外に出て、
天帝にその人間の素行を報告し、それにより人の寿命が決められるとされました。

その夜人々は三尸の虫が出ていかないよう、「庚申待ち」と言って寝ずに過ごしました。
青面金剛は三尸の虫を食べてくれます。

括り猿は手足を縛られ、猿が欲望のままに行動しないよう戒めています。
さらに本堂前や、山門の上には「見ざる」「言わざる」「聞かざる」の三猿も並んでいます。
今年は欲望を抑え、初めて夢がかなう年のようです。

 
庚申堂 山門   庚申堂 括り猿
   
山門屋根の三猿   八坂法観寺の塔