船渡御

日吉大社の参道へ出た神輿は、車に乗せられ七本柳へ向かいます。

西本宮の神が大和から迎えられたとき、膳所から船で湖水を渡り、
唐崎沖で漁師の田中恒世から粟飯を献じられたという言い伝えがあります。
その時湖面に五色のさざ波が現れ、
神は五色の源流を求めて現在の地に遷座されました。
その由来に基づき、今も神輿は七本柳から唐崎沖へ船渡御を行います。

七本柳の浜には赤い山王鳥居があり、到着した7基の神輿は御座船に積み込まれます。
鳥居の正面には近江富士を望み、
神輿の金具が西日を浴びてきらめき、湖面に華麗な影を落とします。
七本柳の場所は昔の坂本城の址で、公園には城主であった明智光秀の像があります。

唐崎沖では粟津の御供の神事が行われ、
神輿は一時間余りの渡御を終え比叡辻の港へ帰ります。

4月15日には酉の神事が行われ、神に無事大祭の終了を報告し山王祭も終わります。

 
 日吉の馬場を行く神輿 後ろに八王子山  七本柳での神輿乗せこみ 遠く正面にに近江富士
   
 湖上を行く神輿  坂本城址 明智光秀像