折上稲荷神社 現代のシンデレラお雪

列子の墓から北東へ歩いて10分ばかり、働く女性の信仰を集めた折上稲荷神社があります。
和銅4年(711)稲荷の大神がこの地に降臨され、伏見稲荷大社の奥の宮にあたります。

ご利益もまさに折り紙付きで、ここへ参詣していたお雪は、
アメリカ財閥の御曹司ジョージモルガンに見初められ、
彼女が結婚した1月20日は「玉の輿の日」とされています。

14歳で祇園の芸妓となったお雪は、20歳の時モルガンから求婚されますが、その時京大生の恋人もあり断ります。
しかし彼の気持ちは激しく、その後4年間に3度来日、
お雪は断るつもりで吹っ掛けた身請け金4万円(現在の4億円)も承諾され
明治37年24歳で結婚し、二人はアメリカへ行きます。
その後フランスへ渡り、パリの社交界で華やかな生活を送りますが、
34歳の時夫は44歳で亡くなります。

昭和13年帰国、戦時中はモルガン家からの支援も途絶え苦労しますが、
戦後は静かな余生を大徳寺の近くで送り、昭和38年81歳で波乱の一生を終えました。

芸者姿のお雪                        洋装のモルガンお雪

                 

お雪信仰の良縁「ひょうたん大神」                       お雪奉納の石鳥居