浄妙山

祇園祭が昔に戻り、前祭と後祭に分かれて行われるようになって、今年が3年目です。
後祭の宵山の日、山鉾町を訪ねました。
前祭に比べて屋台や出店はなく、見物客の姿も少なく、
うちわ片手にのんびりとした祭情緒を楽しむことができました。

浄妙山は平家物語「橋合戦」に由来します。
平家討伐に立ち上った源三位頼政が、宇治川を挟んで平家と向かい合ったとき、
源氏方三井寺の僧兵筒井浄妙坊が、先陣を切って宇治橋を渡ります。
しかし後から来た一来法師が浄妙坊の頭の上に手をかけ、
「悪しゅう候」とばかりに軽々と飛び越えていったといわれ、「あしゅう候山」とも呼ばれています。
ご利益は勝ち運です。

巡行の時にはアクロバット的なその瞬間をとらえた姿が見られます。
宵山に飾られる浄妙坊の鎧は、室町時代の作で、
楠正成着用のものとも伝えられ、重要文化財に指定されています。

 浄妙山巡行                         一来法師と浄妙坊 

          

会所飾り 矢の刺さる宇治橋                      浄妙山 駒形提灯