黒主山

華麗な懸装品に囲まれた会所の中央に、
桜の花を仰ぎ見る大伴黒主の姿があります。
謡曲「志賀」には
六歌仙の一人大伴黒主が志賀の桜を愛でる様子が語られています。
白髭を蓄えた品格あるご神体は、寛政元年(1789)辻又七郎狛元澄の銘があります。

祇園祭の山には、松が飾られていますが、この山には桜と松が飾られ華やかです。
粽にも桜が添えられ、山に飾る造花の桜は粽同様悪事除けのお守りになります。

祇園祭の粽には、次のような由来があります。
昔、八坂神社のご祭神素戔嗚尊(スサノオノミコト)は、
旅の途中蘇民将来の家に一夜の宿を求めます。
将来は貧しい生活をしていましたが、素戔嗚尊(牛頭天皇)を手厚くもてなしました。

素戔嗚尊はそのお礼に、茅の輪に「蘇民将来の子孫」と書いて入口に下げておけば、
あなたの子孫を疫病から守りましょうと約束しました。
疫病除けの茅の輪が今の粽になりました。

黒主山巡行                           手前 前掛け 五爪竜文様錦       

          

黒主山桜                           左 黒主山粽  右 大船鉾粽