橋弁慶山と八幡山

橋弁慶山は謡曲「橋弁慶」に由来し、
くじとらずとして常に後祭巡行の先頭を進みます。

宵山には会所の2階に、向かって右に牛若丸、左に弁慶が飾られ、
道行く人を見下しています。
1階には漆塗りの五条の橋が置かれ、
奥の右手に飾られている前懸は、富岡鉄斎原画の「椿石図」綴錦です。
巡行当日の山には、橋の欄干にある金色の擬宝珠に片足で立つ牛若丸が、
大長刀の弁慶に立ち向かう姿が見られます。

新町通りの一番北にある八幡山は、
町内の八幡宮ご祭神応神天皇を、祭の間ここへ勧請します。
奥に見える金色の小さなお社は、江戸中期の天明年間に作られたもので、
前の赤い鳥居には雌雄の鳩が飾られ、夫婦和合のシンボルとされます。
鳩は左甚五郎の作と伝えられています。

各会所に飾られている山鉾の懸装品を見て歩くとき、
世界を結ぶ織物文化の奥深さを感じます。

 橋弁慶山 会所飾り                       橋弁慶山 巡行     

           

 八幡山 会所飾り                        八幡山 左甚五郎作鳩