堅田の落雁

堅田の臨済宗満月寺には湖に突き出た浮御堂があり、
平安時代 恵心僧都源信が衆生済度と湖上安全を祈願して建てたといわれる
堂内には1000体の阿弥陀様が納められています。

落雁とは晩秋から初冬にかけて、
夕暮れになるとねぐらを目指して雁の群れが湖岸に舞い降りる姿を指し、
浮御堂のこの季節の風物詩です。

ここには悲しいおみつ伝説が残されています。
比叡山の若き修行僧が托鉢に出て大津の宿に泊まり、宿の娘おみつに恋を打ち明けられます。

僧は修行の身で明日夜から100日間浮御堂に籠るので、
貴女がこの間毎夜たらいの船で浮御堂まで私を訪ねて来てくれたら
満願の時には夫婦になろうと誓います。

おみつは毎夜通い続けて100日目を迎えた夜、僧は不安を抱き浮御堂の灯を消してしまいました。
おみつのたらいは目印の灯を失い、風雨にあおられ沈没し,おみつは亡くなりました。

それ以来おみつの命日3月20日過ぎ頃になると天候は荒れ
、「比良八荒」と呼ばれるようになりました。

満月寺 竜宮門                        湖中に立つ浮御堂 

          

水鳥の群れ                                鴨