瀬田の夕照

湖岸沿いをさらに南へ進み、琵琶湖が瀬田川となって
流れ出すところに唐橋があります。
夕照は夕陽に照らし出され川面に映える橋の風情を言います。

唐橋の歴史は古く、壬申の乱の舞台にもなり宇治橋、山崎橋とともに日本三名橋の一つです。

瀬田の唐橋は、東海道の要衝として
その後も恵美押勝の乱、治承・寿永の乱、承久の乱、建武の戦いなど幾多の歴史に名を残しています・

唐橋には俵藤太秀郷の百足退治の昔話が残されています
あるとき秀郷は唐橋に横たわる大きな蛇を恐れることなく跨いで行きました。
その蛇は橋の下に住む竜神で彼の度胸を見込んで
竜宮を襲う三上山の大百足退治を秀郷に頼みます。

秀郷は三上山を七巻半もする百足を矢で射て退治し、
竜神からお礼に三井寺に伝わる梵鐘をもらいました。
橋の東袂にはささやかな祠の竜宮社があり、龍神と秀郷が祀られています。

瀬田の唐橋                             中島から見る瀬田小橋

             

中島にある俵藤太秀郷像                               竜宮社