今須宿 妙応寺

近江も中山道を東へ足を伸ばすと、
柏原宿を越え美濃の国の入り口今須の宿に入ります。

ここ妙応寺は美濃の国最古の曹洞宗のお寺で、正平15年(1360)今須城主長江重景が、
母の妙応尼の菩提を弔うため建立しました。

お寺の縁起では、妙応尼は生前悪業を重ね、不当な税を負担させ領民をいじめました。
そのため亡くなって後、妙応尼の霊は今須の古いお堂に呼び出され、
鬼によって毎夜地獄の攻め苦を受けます。

あるとき旅の仮寝にそのお堂に泊まった僧は、
地獄のさまを見て責め苦を受ける老婆が重景の母と知ります。
そこで師の永平寺峨山禪師を住職として招き、
重景に母の菩提を弔う寺を建てることを勧めたといいます。

お寺の開山堂には釈迦如来と五百羅漢の像が祀られています。
堂内に五百体のお姿が並ぶ有様は、まさに仏の世界です。

 菊の紋章のある山門                            本堂  

            

 釈迦如来像                             五百羅漢像