摺針峠
番場宿から鳥居本の宿へ抜ける途中に摺針峠があり、
この峠から眺める琵琶湖や湖東平野の展望は最高だといわれています。
むかし空海が青年僧として修業中、この峠で老婆が斧を磨いでおり如何するのかと聞くと、
針を折ってしまったので斧を磨いで針を造っていると答えました。
空海はその姿から己の修行の未熟さを悟り、
修行を積み後の弘法大師となったという伝説があります。
摺針の名もそれに由来し、ここには望湖堂という本陣のような茶店があり、
明治天皇も和宮も参勤交代の大名たちも休憩さています。
しかし茶店は平成3年に焼失しました。
摺針峠を越え鳥居本宿を過ぎると小野集落です。
ここは小野小町の誕生地との伝説があり小町塚があります。
小野義実が都から出羽の国へ赴く途中、小野宿に泊まりました。
その夜可愛い娘を見つけ、養女にもらい受けて
出羽の国へ連れて行き育てたのが後の小野小町だと伝えます。
摺針峠からの展望 望胡堂跡
小町塚 小町地蔵尊