聖母女学院本館

今年の8月で終戦78年目を迎え、今各大学が点在する文教都市伏見が
かって軍都として栄えたと言っても、知る人も少なくなりました。
伏見に残る軍都の跡を訪ねます。

深草にある聖母女学院の本館は、旧陸軍第16師団の司令部庁舎でした。
日露戦争に勝利を得た陸軍は一層の兵力増強をはかり、
明治38年第16師団増設を決めました。

場所は各地からの誘致合戦の中で、第38連隊のあった伏見深草村に決まり、
明治41年司令部本部として、,明治の西洋古典建築を代表するこの建物が建設されました。

師団とは歩兵、砲兵、工兵、輜重兵などすべての部隊を包括し、
1師団でどこにおいても戦える総勢1万人を超える軍最大の組織です。 

第16師団の広さは、南北が京阪稲荷駅から墨染駅までの2.3km、
東西がJR奈良線から国道24号線までの1.6kmに至る約368万㎡(112万坪)の面積がありました。
その間に各兵舎を初め、練兵場、射撃場、衛戍病院など軍の施設が造られ、
それらを結ぶ師団街道も設置されました。

聖母女学院正門                        内部 木製の階段と重厚な手すり

             

旧陸軍第16師団司令部                           第一軍道と師団街道標識