大橇(おおそり)と毛綱

東本願寺は元治元年(1864)禁門の変のとき、兵火にあって境内は全焼し、
御影堂、阿弥陀堂の二つのお堂は明治13年から15年をかけて明治28年にようやく完成、
御影堂門は明治44年に再建されました。
御影堂は間口76m、奥行き58m、高さ38m、広さは927畳という世界最大規模の木造建築です。

両堂をつなぐ渡り廊下には大橇と毛綱が置かれています。
建築時には全国から巨大な木材がこのような大橇で運ばれてきました。
その時の引き綱には強度を持たせるため、
麻に女性の髪の毛をより合わせ写真のような綱が作られました。
全国信者から53本の毛綱が集まりました。
最大のものは長さ110m、太さ40cm、重さ1tに及んだといいます。

明治16年3月12日越後の国尾神嶽では、大橇で巨木を運搬中に2000余名が雪崩に巻き込まれ、
27名が亡くなるという悲しい事故も起こっています。

 ケースの中に毛綱 毛綱 
                   
阿弥陀堂       阿弥陀堂門