新作襖絵 楽園 

利休の像を祀る最初のお部屋では、
今までのお寺の襖絵のイメージを一新する楽し気な漫画16面が飛び込んできます。
マンガ「釣りバカ日誌」の北見けんいち氏の作品で、
与論島に魅せられ島民と過ごした宴の情景が楽しげに描かれています。

絵の中には真珠庵の山田宗正住職や作者北見氏の姿もみられ、
右襖の左下の空白欄は襖絵修復費として193万円寄贈すれば、
その人の姿をはめ込むために未完のまま残されています。

次の檀那の間の「かろうじて生きる」はアニメ映画監督山賀博之氏の作品です。
日本海の荒海と左手にウミネコ、右手には戦闘機が墨絵で描かれ、
中心に己の心を映す窓の円が描かれています。

衣鉢の間には日本画家濱地創宗氏の「寒山拾得」があります。
世俗を超越した禅僧寒山と拾得が木の陰で子供のように無邪気に遊ぶ姿があり、
寒山は文殊菩薩、拾得は普賢菩薩の化身とされています。

 楽園 北見けんいち          かろうじて生きる 山賀博之
             
 かろうじて生きる      寒山拾得 濱地創宗