二の丸御殿

二の丸御殿は二条城で唯一創建当時からの遺構を残す
江戸初期の建物で国宝に指定されています。

正面玄関の遠侍から式台、大広間、蘇鉄の間、黒書院、白書院と6棟が雁行に並び、
部屋数33、畳数800余畳に及びます。
更に狩野派によって描かれた襖絵は3600面もあり、
そのうち1016面が重文に指定されています。

慶應3年(1867)10月13日には大広間に10万石以上の在京の大名や重臣を集め、
15代将軍慶喜から大政奉還が表明されました。
二条城は徳川将軍の初めと終わりを告げる舞台となりました。

二の丸庭園は小堀遠州の作で、中央に蓬莱島、その左右に鶴島、亀島を配した
池泉回遊式庭園で、特別名勝に指定されています。
後水尾天皇行幸時には南に行幸御殿が建てられ、大広間、黒書院など三方から
正面に見える庭は「八陣の庭」とも言われます。

二の丸御殿の縁の下を覗くと、鴬張りの廊下の鳴き声のもとになる釘が見られます。

 二の丸大広間と庭園  二の丸庭園(特別名勝)
          
  二の丸庭園          鴬張りの釘