蓮如上人御廟所

西本願寺山科別院の向かいに蓮如上人御廟があります。
浄土真宗中興の祖蓮如上人は山科本願寺を建て、
延徳元年(1489)76歳となった蓮如は法統を実如に譲り、寺域内に造られた隠居所南殿に退去します。
御本寺のある北殿に対しこちらを南殿と称しました。
しかし蓮如は隠居後も新に移した大坂石山本願寺と山科の間を往復し
晩年まで教化に努めています。

比叡山の僧兵らによって南殿は山科本願寺とともに焼失しましたが、
現在南殿持仏堂の本尊を引き継いだ光照寺には築山や池、土塁などがが残されています。

その近くにある蓮如上人御指図の井戸は、その昔行基菩薩が里人に水を乞われたとき
水を差し上げなかったため、村の井戸水が出なくなったという伝説があり、
それを聞いた蓮如はここを掘ることを指図しそこから水がこんこんと湧き出たと伝えます。

蓮如上人は大坂で発病し、山科へ帰り明応8年(1499)3月25日山科本願寺において85歳で示寂されました。
荼毘に付されて御廟所中央の塚に葬られています。

 蓮如上人御廟  蓮如上人御廟境内
                   
 光照寺(南殿)   蓮如上人御指図の井戸