仏殿(本堂)

三門の奥に法堂を兼ねた仏殿があります。

東福寺は延応元年(1239)、九条道家が円爾弁円(ねんにべんねん)を開山として創建し、
奈良の東大寺と興福寺から一字ずつを取って東福寺としました。
京都五山の第四位に位し、堂塔の並ぶ壮観な姿は「東福寺の伽藍面」とも称されました。

しかし、明治14年の火災で仏殿、法堂、方丈が焼失しました。
本堂である現仏殿は昭和9年の再建で、昭和の木造建築としては最大の物です。

内部の天井には、堂本印象の蒼龍図が描かれています。
毎年3月14日から16日の涅槃会には、京都3大涅槃図のひとつ兆殿司作の「大涅槃図」が公開されます。
これには猫が描かれていることで知られています。
なお、この涅槃図は現在修理中でここ数年は公開されないようです。

焼失前の本尊釈迦如来坐像は高さ15mもあった大仏でしたが、
今は左手の一部だけが堂内に残されています。


 手前 三門  奥 仏殿  天井の龍と涅槃図
               
仏釈迦の左手 約2m   禅堂(南北朝 重文)