三井寺 十八明神社

三井寺にあるこの十八明神社は頼豪阿闍梨を祀り、
鼠の宮ともよばれその恨みを込めて、お社は比叡山の方向北へ向かって建てられています。

延暦寺と園城寺(三井寺)は同じ天台宗ですが、山門派と寺門派に分かれ宗論の違いだけではなく、
双方が僧兵を抱えて闘争を繰り返してきました。

霊鐘堂にある弁慶の引き摺り鐘は、
三上山の大むかでを退治した俵藤太秀郷が琵琶湖の龍神からもらい受けたという名鍾です。
その後、比叡山の僧兵武蔵坊弁慶が三井寺に攻め入り、
鐘を奪って持ち帰り、山で撞くと「イノーイノー」と鳴り響き、
そんなに三井寺へ帰りたいならと谷底へ突き落したと伝えられています。
鐘にはその時の疵やひびが残されています。

汁鍋は三井寺へ攻め込んだ時弁慶が残していった大鍋です。
比叡山には弁慶の水や弁慶杉なども残されています。

 十八明神社  弁慶の吊り鐘と汁鍋
          
比叡山弁慶杉   比叡山弁慶水