採燈大護摩供
湖国に春を告げる比良八講もいよいよクライマックスを迎えます。
祭壇の前で二本の松明に火が点じられると、山伏の手によって護摩壇に火が移されます。
この大護摩供は比良明神と比良権現への報恩感謝を祈願しての法要です。
護摩壇の火は煙を伴って燃え上がり、僧たちの読経の流れるなか
藤波大阿闍梨や山伏によって護摩木が四方から投げ込まれます。
その荘厳な雰囲気は浮世の憂さも忘れるひと時です。
やがて護摩壇の火も消えると、参集の人々は柵の周囲にひざまずき、
藤波大阿闍梨からひとりひとり数珠加持を受けることができたのも有難い思い出となりました。
例年はここで櫓の上から福餅がまかれるのですが、今年はコロナで中止となり全員に福餅が配られました。
桜の咲き始めた会場のすぐ横には近江舞子沼が広がり、
その後ろには春の光を受けた比良連峰が美しく眺められました。
松明への点火 | 大護摩の噴煙 |
燃え盛る大護摩 |
藤波大阿闍梨の数珠加持 |