野宮神社

土佐四天王像から竹藪の小径を行くと野宮神社に出ます。
小柴垣に囲まれた境内の正面に立つ黒木の鳥居は、
櫟などの原木が使われ皮のついたままの姿に鳥居の原始的な形が見られます。

野宮は平安朝のころ天皇の代が変わると、未婚の内親王が斎宮として伊勢神宮へ奉仕するため、
禊潔斎の一年間を過ごされたところです。

禊の場所は一定ではなく、嵯峨野のあたりにその都度定められましたが、
建武3年(1336)後醍醐天皇の皇女祥子内親王を最後に斎宮の制度は廃絶しました。
今野宮として昔の面影を残しているのはここだけです。

源氏物語の賢木の巻では光源氏の愛を失った六条御息所は、斎宮に選ばれた娘に付き添って野宮に入り、
光源氏が野宮を訪れて六条御息所との別れを惜しむ場面が描かれています。

今は縁結び、子宝、試験合格、家内安全のご利益として若者の人気を集めています。

 
野宮拝殿 
 野宮祈願所
   

 野宮境内 
 竹藪の小径