鞍馬寺 狛虎

奈良時代唐招提寺の鑑禎上人が、霊夢で白馬に導かれて鞍馬山に登り、
鬼女に襲われたとき毘沙門天に助けられました。
そこで鑑禎上人はこの地に草庵を結び、毘沙門天を祀りました。

平安時代になって、藤原伊勢人(いせんど)は北方の守護神である毘沙門天(多聞天)を本尊として鞍馬寺を創建し、
平安京の北方の守護神としました。

毘沙門天は単独の尊像として祀られるときの名称であり、
持国天、増長天、広目天、とともに四天王の一人として祀られるときには多聞天と呼ばれます。
毘沙門天の神のお使いは本来百足(むかで)とされていますが、
鑑禎上人の助けられたのが寅の月、寅の日、寅の刻であったことに因み、
 虎を神の使いとして本堂の前には阿吽の狛虎が置かれています。

毘沙門天は戦勝の武神、開運出世の神として武将の強い信仰を集める一方、
財宝、商売繁盛の神として七福神の一人に数えられています。



阿形の虎
 
 狛虎のある本堂 
         

鞍馬寺山門 
 鞍馬寺からの遠望