西本願寺 唐門

次に3年4ケ月間の修復工事を終え、
昨年9月豪華華麗に復元された西本願寺唐門を訪ねました。

この門は桃山時代の伏見城の遺構、あるいは豊国社から移されたとの伝承があり、
もとは正面の御影堂門として建てられていましたが、元和4年(1618)に書院の正門としてこちらへ移されました。

唐門は入母屋造りで、左右に切妻破風、正面と背面に唐破風が付き、屋根は檜皮葺です。
門の前後にはに、唐獅子に牡丹、麒麟に雲、羽を広げた孔雀など107点の彫刻があり、
いつまでも見飽きぬ美しさに「日暮らしの門」ともいわれ、
豊国社、大徳寺の唐門とともに京都三国宝唐門に指定されています。

正面左に長良と右に黄石公の像が刻まれています。
中国の伝説にある「長良と黄石公」は、日本に伝わり「長良」という能の演目にもなりました。
黄石公は橋のたもとで張良と出会い、わざと川へ靴を落として張良に拾いに行かせます。
その命に従って靴を拾ってきた張良に、黄石公は兵法を伝授したという物語です。

 
修復前の唐門


 欄間の上の麒麟

            

 表側 左 靴を捧げる張良


 表側 右 馬上の黄石公