唐門内側 許由と巣父(そうほ)

唐門内側向かって右に耳を洗う許由、左に牛を引く巣父の彫刻があります。
古代中国の王、尭は賢者として名の聞こえた許由に帝位を譲ろうとしましたが、
それを辞退した許由は汚らわしいことを聞いたといって川のほとりで耳を洗います。

川の下流にいた巣父はそのようなけがれた水を牛に飲ませることはできないとして、
上流に移り牛に水を飲ませたといいます。
「流れに耳を洗う」という言葉は今も俗世間にかかわりなく暮らすことを意味します。
 
「牡丹に唐獅子」については、百獣の王といわれる獅子にも
「獅子身中の虫」である寄生虫に身を脅かされるという弱みがあります。
その寄生虫の動きを抑えることのできる薬が牡丹の花に溜まる夜露に含まれており、
常に牡丹と唐獅子は一組になっています。
このホームページ22「西本願寺」もご参照ください


 内側 左 牛を引く巣父

 唐門内側の彫刻

                 
 
牡丹に唐獅子
 
 
木鼻の唐獅子