安楽寿院

安楽寿院は保延3年(1137)鳥羽上皇が
鳥羽離宮の東殿に御堂を建立し、無量寿仏3尊を祀り供養したことに始まります。

保延5年(1139)本御搭として三重塔を建て、鳥羽上皇崩御後の納骨所としました。
次いで九体阿弥陀堂や不動堂、焔魔堂が建立され、
鎌倉時代には全国に多くの荘園を有する勢力を誇っていましたが、中世以降兵火に焼かれて衰退していきました。

桃山時代伏見大地震によって建物は倒壊し、秀吉、秀頼によって復興されます。
鳥羽上皇の念持仏であった本尊阿弥陀如来坐像は収蔵庫に納められており、本堂には薬師如来が安置されています。

境内の三尊石仏は離宮の成菩提院から発掘された藤原時代の石仏で、
この石仏を削り水で溶いて塗ると子供の瘡(くさ)が治るといった伝承があり、ひどく顔が削られています。

鳥羽天皇陵の近くにある高さ3mの五輪石塔は、弘安10年(1287)の銘が刻まれており、重文に指定されています。 


鐘楼と薬師堂
 
 大師堂
                  

 三尊石仏 薬師如来 
  五輪塔