芭蕉堂

「近江の芭蕉」については以前にこのホームページ68・69で取り上げましたが、
今回は「京都の芭蕉」として芭蕉ゆかりの地を東山・伏見に訪ねます。

この芭蕉堂は円山公園から「ねねの道」を少し南に入り、西行庵と並んであります。
真葛ケ原の風情を愛した西行は、
双林寺の塔頭蔡華園院(さいけおんいん)で晩年を過ごし、
その旧跡が西行庵として今に伝えられています。

 西行を慕ってここを訪れた芭蕉は
「柴の戸の月やそのままあみだ坊」 の句を残しています。

この句に因んで加賀の俳人高桑闌更は、天明6年(1786)現在の芭蕉堂を建て、
堂内に芭蕉の像を安置し、その体内に森川許六が刻んだ芭蕉像を納めたといいます。
芭蕉堂のささやかな門をくぐると、すぐ右手に茅ぶきの庵があり、
その中に芭蕉の像が祀られています。

今も4月12日に花供養、11月12日には芭蕉忌がここで営まれます。
隣の西行庵ともども詩情豊かな気持ちに誘われます。

 芭蕉堂の芭蕉像

 芭蕉堂

              

西行庵入り口 

 西行庵