長刀鉾

 2022年の祇園祭は、7月17日の前祭が
2年間のコロナ禍による中断を経て、3年ぶりに復活しました。
今回は京都市役所前でお天気にも恵まれ、炎天下を行く山鉾23基を全て写真に収めました。

先頭を飾るのは「くじ取らず」の長刀鉾です。
鉾の先には大長刀がつけられ疫病邪悪を祓いながら巡行します。
唯一この鉾には生稚児が乗り、四条通では「しめ縄切り」が行われます。

続いて山1番は孟宗山です。
この山は「笋山(たけのこやま)」とも呼ばれ、病身の母を養う孟宗が、
雪の中で筍を掘り当てるという中国二十四孝の物語をあらわしています。
見送りの「叢竹図」は竹内栖鳳、胴懸の「砂漠らくだ行」は平山郁夫の名画です。

続く保昌山は、丹後守平井保昌が和泉式部のために、危険を冒して紫宸殿の紅梅を手折って届け、
恋を実らせたという物語を題材としています。  縁結びのご利益があります。
前懸(まえかけ)と胴懸(どうかけ)は円山応挙の下絵になる逸品です。


 長刀鉾 辻回し
   長刀鉾  見送り 雲龍波濤文様綴織
           
  孟宗山 見送り「叢竹図」 胴懸「砂漠らくだ行」
  保昌山 円山応挙下絵の前懸 胴懸