月鉾

月鉾は鉾の先に新月型(みかづき)がつけられており、
真木の中ほどには月読命が祀られています。
月鉾は応仁の乱以前からの古い歴史を持ち、江戸時代のたびたびの大火にも残り、
その装飾には天井絵に源氏物語54帖扇面図、屋根裏に円山応挙の草花図、
破風の彫刻には左甚五郎の「波と兎」がみられます。
動く美術館と称される月鉾は、重量も8.8トンと鉾の中で最は重いものです。

月鉾の前をゆく四条傘鉾は,
今の華麗な鉾に至るまでの山鉾の最初の形態を残しています。
傘の上に御幣と若松が飾られ、その前を8人の子供たちが太鼓やササラで囃子を奏で、
ところどころで棒を振り回して棒振り踊りを披露します。

次は油天神山です。
油小路の町内に古くからある道真公の像をご神体とします。
山には赤い鳥居にお社と松の他に道真公ゆかりの紅梅があります。
見送りの「朝陽図」は梅原龍三郎原画の綴錦、
左右の胴懸は前田青邨原画の紅白梅図です。


 月鉾 稚児人形 於菟麿(おとまろ)
   
四条傘鉾 棒振り囃子の子供達
  
          

油天神山 見送り朝陽図 
 油天神山